七人家族で見た嫁姑の関係とあっぱれな夫

今は二人家族ですが、小さい頃は七人家族でした。

祖父母、両親、子供たち3人と、とても賑やかな家族。

母にとっては姑になる祖母は、母の事がそれはそれは気に入らないらしく、おおっぴらにいじめてばかりいました。

嫁、姑の関係は常に最悪。時には修羅場を見ることもありました。

祖母の度重なるいじめによって、我慢に我慢を重ねた母も、とうとう限界を超え、祖母に殺意を覚えたのです。

 

母は、祖母の上に馬乗りになり、手には包丁。たまたまこの現場に出くわした私を見た瞬間、母は正気に戻り、持っていた包丁を下ろしました。

やれやれ…、一歩間違えば殺人現場になるところでした。

 

祖母は母にとっては、まさに意地悪ばあさん。でも、孫である私にとってはとっても優しいばあちゃんでした。

よもぎの季節になると、一緒に散歩に出かけては、よもぎを摘んで帰えるのです。ばあちゃんは、この摘み取ったよもぎで、よもぎ餅を作ってくれました。

これがね、たまらなくおいしいんです。よもぎの季節になると、「ちひろ、散歩行こう♪」ってばあちゃんが誘ってくれるのが楽しみで、楽しみで仕方ありませんでした。

 

でも、ここだけの話(笑)。実は、ばあちゃんは、お世辞にも料理が上手とは言えません。だいたい夕飯は、母の作ったものには手を出さず、自分専用のおかずを1品だけ作っていました。

食卓にでんっ!と置かれた1品のおかずを見て、「犬の餌?」って幾度となく思ったことでしょう。だから余計、よもぎ餅がおいしく感じたのかもしれません(笑)。

それからこのおかずですが、当時飼っていた「犬の五郎のご飯に違いない」と今でも信じてやみません。

 

こんなばあちゃんですが、実に幸せ者でした。というのも、じいちゃんにとても愛されていたからです。

じいちゃんは、お店をやっていて、それを父と母とが手伝っていました。有り難いことに、ものすごく忙しいお店で、アルバイトも常に2人は雇っていたほどです。

こんな忙しい日常であるにも関わらず、ばあちゃんがお店に立つ姿を、一度たりとも見たことがありません。そして、いつもキレイにお化粧をして、おしゃれな服を着た、粋なばあちゃんでした。

 

ある日、度胸のある私は、「なんで、ばあちゃんはお店に出ないのか」”頑固じじい”でご近所では名の知れたじいちゃんに聞いてみました。

すると、じいちゃんはこう答えてくれました。「じいさんは、ばあさんのことが大切だから、好きにさせとる」

ほぇ~。

今となっては、なんて愛情なんだと思います。

じいちゃんは男前だ!あっぱれ!!

古き良き時代が、とある普通の家族の中にもあったのでした。

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