お菓子作りに励んでいたかわいい気持~大好きだったこと2

朝ドラ「まれ」を見て、小学生の時、お菓子作りに夢中になっていたことを思い出しました。⇒大好きだったこと1

今から思うとこのお菓子作りには、隠された”小さな希望”があったのです。

こちらは、後半で!

結局、天火というものがオーブンであることも知らないまま…

いざ、金物屋へ。それにしても、あのガラクタだらけのお店に、果たして天火というものがあるのだろうか…と不安を抱きつつ。

 

「天火ありますかー?」

 

「あるよ!」

 

ある!?ヤッターーー!ガラクタ屋じゃなかった。。

この時の驚きとうれしさといったら。

天火を見せてもらうと、少し横長の長方形、今のレンジとほぼ同じ形で、ボディは黄色でコーディングされていました。

電気ではなく、ガスコンロの上に置いて火を入れると、熱が全体に行き渡るといったしくみで、ガスオーブンの手動版みたいなものでした。

 

「これ、ください!いくらですか?」

気になるお値段を聞いて、急いで母にお金をもらいに戻ったのです。

この値段の記憶がかなり怪しいのですが、おそらく8000円ほどだったと思います。

当時の子供のおねだりとしたら、かなりぜいたく。でも、母は何も言わず、お金を持たせてくれました。

ここからです。

もう、お菓子作りが止まりません。

まず、挑戦してみたのが、クッキー。

それからパウンドケーキ。

しかもキャロットパウンドケーキという子供らしくないお菓子。

というのも、母のお好み焼きにはすり下ろしたニンジンが入っていたのです。

だから、うちのお好み焼きはだいだい色(オレンジ色)。大阪で始めてお好み焼きを食べた時、マジマジ見てしまいました。色が違う!(笑)

それで、ニンジンをお粉に混ぜるとおいしいにちがいないと、キャロットパウンドを作るようになったのです。

そして、最終目標としていた、シュークリーム。

憧れのスワンは作れないにしても、シュー生地にクリームたっぷり詰め込んで…って、もうワクワクが止まりません。

お菓子の基本は『きちんと量を計る』こと。しっかり計量器で材料全部を揃えてからのスタート。

生地を混ぜてから、天板に生地を絞り出し、天火の扉を閉めて、透明なガラス越しにドキドキしながら生地を見守る。

これだけガン見したら、生地も緊張するだろうと思えるくらい(笑)

しばらくすると、シュー生地がぷ~って膨らんでいく。

わ~♥うっ、わ~♥

しっかり焼けていないとせっかく膨らんだ生地がしぼんでしまうので、焼き加減を見ながら取り出すと、軽くてしっかりしたシュー生地が出来上がっていました。

最初からうまく行くとは思っていなかったので、本当に嬉しかったことを今でも覚えています。

とは言うものの、これは小学4年生の頃の話で、ここ数十年、お菓子なんてものを作ったことがありません。

それに、ほとんど甘い物を食べません。先週友達とランチに行った時、「ランチ後に甘い物食べない?」って誘うと、「あれ?最近女子力アップした?」って言われるくらいケーキとかアイスとか食べない人なのです。

 

私が子供の頃、あれ程お菓子作りに夢中になったのは、いびつな程複雑な家庭で、毎日、毎日、争いが絶えない環境の中でも、どうにかして、少しでも家族の笑顔が見たかったのではと今頃になって思っています。

私が作ったお菓子を「食べて♪」ってそれぞれに差し出すと、頑固じじいのじいちゃん、母をいじめてばかりいたばあちゃん、女をつくることが趣味の嫌いだった父、いじめられすぎて卑屈になっていた母、みーんなこの時だけは笑顔になってくれたのです。

この笑顔を見たいがために、お菓子を作っていたのかもしれません。

料理には「見えないけれど、魂みたいな何かが宿る」と今でも信じてやみません。

それにしてもあの頃は健気な子だったんだ…

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